『死ぬことと、生きること~キューブラー・ロスをめぐる対話~』

『死ぬことと、生きること~キューブラー・ロスをめぐる対話~』
はらだたけひで・挿画
『病院で死ぬということ』(主婦の友社、文春文庫)、『「在宅ホスピス」という仕組み』(新潮選書)等の著作、さらには実際の医療活動を通じて、終末期医療に大きな投げかけをしてきた緩和ケア医・山崎章郎。4年前、自らも大腸がん(ステージ4)の宣告を受けながら、今も抗がん剤に頼らない、QOLを維持した療法への探求を続けている。
自身もがんサバイバーでもある朝日新聞社記者・上野創を聞き手として行われた対話のテーマは、「逆境を、創造を灯す光に」。
山崎の「人生を変えた一冊」、精神医学者・E・キューブラー・ロスの『死ぬ瞬間:死にゆく人々との対話』(読売新聞社)を引きながら、死をはじめとする逆境に直面したとき、別の輝きを帯びはじめる生の力について語る。
津田塾大学教授・早川敦子による、E・キューブラー・ロス、エヴァ・ホフマンらの評伝「時を超える希いに耳を澄ます」も収録。
影のなかにあって光を見出した、時代を超える人々の生きざまに胸揺さぶられる一冊。
<購入先>
https://festina-lente.stores.jp/items/63a7019e3589b9665d109dff
書 名 死ぬことと、生きること~キューブラー・ロスをめぐる対話~
著者名 山崎章郎・上野創・早川敦子
出版社 クルミド出版
発行日 2022年12月25日
サイズ A5版
ページ 120P
ISBN 978-4-99075836-3
装 幀 atelier yamaguchi(山口桂子、山口吉郎)
印 刷 藤原印刷
山崎章郎(やまざき・ふみお)
1947年生まれ。2022年6月より医療法人社団悠翔会ケアタウン小平クリニック名誉院長。2005年に、在宅ホスピスケアを目的に東京都小平市に「ケアタウン小平クリニック」を開設し、コミュニティケアにも関わる。現在は、ステージ4の大腸がんを療養中。その体験に基づき、QOLを維持した療法への探求を続けている。著書に『病院で死ぬということ』、『ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み』など。好きな飲み物は、一口目の喉を通る時の冷たいビール。
上野創(うえの・はじめ)
1971年生まれ。朝日新聞東京本社記者。社会部で教育を担当。 1994年朝日新聞社入社。26歳の時にがんが分かり、2度の肺転移の再発のため、手術と抗がん剤治療で3年間、入退院を経験。病気の経緯や、生と死を見つめた体験を、手記「がんと向き合って」につづって新聞に連載。後に書籍化。その後、教育分野や災害現場の報道を担当し、デスクなどを経験すると共に、「生と死の教育」、「小児がん患者への教育支援」、「サバイバーシップ」(がんを経験した患者がその後どのように生きるか)といったテーマの記事も執筆。2011年には連載「がんその先へ」でファイザー医学記事賞大賞を受賞。 好きな場所は、北信州と逗子海岸と竹冨島。
早川敦子(はやかわ・あつこ)
1960年生まれ。津田塾大学英語英文学科教授。2020年より副学長。専門は20世紀から現代に至る英語圏文学・翻訳論。 英国留学を契機にホロコースト文学研究に射程を広げ、ホロコースト第二世代の作家エヴァ・ホフマンの翻訳(『記憶は和解のためにー第二世代に託されたホロコーストの遺産』、『希望の鎮魂歌』など)にも取り組む。 主な著作に『世界文学を継ぐ者たちー翻訳家の窓辺から』、『翻訳論とは何かー翻訳が拓く新たな世紀』など。 俳優の吉永小百合が朗読を続ける原爆詩「第二楽章:広島・長崎・沖縄・福島」などの英訳はライフワークでもある。 好きな街は、秋の京都と春のオックスフォード。
はらだたけひで(はらだ・たけひで)
1954年生まれ。絵本作家・ジョージア(グルジア)映画祭主宰。東京・岩波ホールで世界の映画の上映に長く携わる。 創作絵本に『パシュラル先生』のシリーズ、『フランチェスコ』、『しろいおひげの人』など。挿画に『ダギーへの手紙』(E・キューブラー・ロス)、『十歳のきみへー九十五歳のわたしから』(日野原重明)など。ジョージア関係の著作に『グルジア映画祭への旅』、『放浪の画家ニコ・ピロスマニ』などがある。 好きな色は、サファイアブルーライト。