クルミド出版 | 喫茶店クルミドコーヒーから生まれた出版社

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本のご紹介

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『カフェから時代は創られる』

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『カフェから時代は創られる』

飯田美樹・著
2020/08/30
1,980円(税込)

あれやこれやと、悩みが尽きないなら
  ──カフェに行くことさ!
(ペーター・アルテンブルグ) 

20世紀初頭、パリ。カフェは異端者たちの避難所だった。
政治、文学、哲学、絵画、あらゆる領域で、それまでの枠組みに収まらない、新しい感性をたぎらせる者たち。ただしそうした時代を先取りした「異端者」たちへの、社会からの風当たりもまた強かった。彼らが自然と集うようになったのがカフェだった。コーヒー代さえ支払えば、身分や社会的立場に関係なく誰でも受け入れてもらえ、何を考え、それをどう表現しようが、誰からも何も言われない──彼らの求める自由が、そこにはあったからだ。
ピカソ、ヘミングウェイ、アンドレ・サルモン、モディリアーニ、藤田嗣治、マン・レイ、サルトル、ボーヴォワール……。
1人、また1人、カフェへと向かう、まだ何者でもない者たち。彼らは、カフェというゆりかごで同志やライヴァルと出会い、刺激し合い、切磋琢磨し、少しずつ自らの力量を超えることで、時代を切り拓く存在となっていった。

「天才は規則的に現れず、集団として現れることは古代から知られている現象である──シルバーノ・アリエティ『創造力』」
時代に力ある<場>が生まれたとき、それは才能を受け止め、育む孵卵器となる。後に生きる我々は、「なぜあれだけの偉大な人物たちがこぞってみな、あの時代、あの場所に集っていたのだろうか」と考えるが、それはむしろ捉え方が逆で、そこに力ある<場>があったからこそ、そこに集った人々が、それぞれ後に名を知られるくらいの偉大な人物へと育っていったとも考えられるのだ。
20世紀前半のパリのカフェはまさにそれだった。

本書は、「天才」たちの残した自伝的記録を中心に、カフェとそこに集った人々の相互作用の記録を丹念かつ克明にたどり、力ある<場>がどのようにして生まれ、変遷し、いかに人、文化、時代を創っていったか、その過程を明らかにするものである。ただしそれは「100年前に起こった出来事」を過去として伝えるものであるだけではない。自由な<場>が、自由な発想を持つ者と出会い、そこで絶妙な相互作用を起こしたときに、途方もない創造を顕現させることがあるのだと、その可能性を未来へと語るものでもある。
カフェをつくる者、カフェに通う者、カフェを愛するすべての者たちへ、100年前のパリから贈られるメッセージ。
「カフェから時代は創られる」のだと、混迷する現代に、一筋の光明を示す一冊。


<購入先>
https://festina-lente.stores.jp/items/66fa2e8309d63002382af8ba

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作品情報

書 名  カフェから時代は創られる
著者名  飯田美樹
出版社  クルミド出版
発行日  2020年8月30日
サイズ  四六判変型
ページ  412P
ISBN  978-4-99075835-6
装 幀  atelier yamaguchi(山口桂子、山口吉郎)
印 刷  藤原印刷
表紙加工 東洋FPP株式会社
製 本  加藤製本株式会社

*本書は、2008年にいなほ書房から限定部数で発刊された
『caféから時代は創られる』の増補改訂版となります。

著者プロフィール

飯田美樹(いいだ・みき)
カフェ文化、パブリック・ライフ研究家

早稲田大学在学中に、環境問題に関心のある若者が集う場づくりを通じて、社会変革の場とは何かに関心を抱く。交換留学でパリ政治学院に行ったものの、世界のエリートたちとの圧倒的な差を感じ、避難所としてのカフェに1日3回通う。その頃、パリのカフェはフランス革命はじめ、社会変革の発端の場であったと知り、研究を開始。帰国後、京都大学の大学院で研究をすすめ、「天才がカフェに集ったのではなく、カフェという場が天才を育んだのでは」という視点で『カフェから時代は創られる』を出版。ニュータウンでの孤独な子育て経験から、街なかでリラックスし、誰かや何かと出会える場の重要性を痛感して研究をすすめ、『インフォーマル・パブリック・ライフ 〜人が惹かれる街のルール〜』を2024年に出版。現在はリュミエール代表として、「カフェ文化、インフォーマル・パブリック・ライフの研究・発信」「世界の知に触れる語学講座」「国際教養講座」を軸に活動中。

プロフィールサイト https://www.la-terrasse-de-cafe.com/
Paris-Bistro.com日本版代表 https://jp.paris-bistro.com
World News Café https://www.worldnewscafe.net
全国通訳案内士(フランス語・英語)



AERA.dot で記事にしていただきました。
——-
「コロナ禍でパリのカフェ本が復刊 なぜ、いまカフェが求められるのか」
https://dot.asahi.com/dot/2020121100023.html?page=1



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